リアライズの殺人〜私は不仲のアイドルグループメンバーです。〜





───────────。








メッセージを送信して、十分、三十分、そして一時間が過ぎた。





和哉君の携帯に返信は無い。





「駄目だ、やっぱり。…でも、アイツって元々返信がそんなに早い方じゃないから。」





和哉君は何故か自分に言い聞かせるかのような口ぶりで言う。






“♪〜”




と、その時、着信音が鳴った。





私は、ついに博巳君からの返信が返ってきたのか、と思い和哉君と目を合わせると、和哉君は残念そうに肩を落として、“違う”という風に首を横に振った。





それから携帯のメッセージ画面を確認すると、苦笑いして私と胡兎に向けてこう言った。




「淳平からだったんだけど…具体的にみんなでいつ集まろうかって言い出してさ…無理かな?」




先程の博巳君へ送るメッセージの前に、他メンバーにも口合わせの為、ほぼ同じ内容のメッセージを送っていて、どうやらその返信が淳平君から来たって事らしい。



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