報復を最愛の君と
怪しげな人物
カナタに部屋に連れられてから、昼食をとり宿題を終わらせた。
私は国を学ぶため、お父様に王立イコロ学園に入れられた。
もちろん、私が国の姫であることは知られてはいけない。
学園では平民として過ごしてる。
本名も使わず、偽名で過ごしている。
ちなみに偽名は、ウイ・エアニという。
もちろんエアニ家なんていうのは存在しない。
平民を偽るというのは、苦労が多いのだ。
イコロ学園は秀才学園である。
貴族がほとんどを占め、平民などごくわずか。
学問を学べる平民がわずかであるためだ。
貴族達は普段から勉学に励んでいるため、入学試験も問題ない。
それから学園の貴族達には、平民が学園に通うのが気に入らないと言う者もいる。
そのため平民は、貴族達にいじめを受けやすい。
私も平民として過ごしているので、例にもれずいじめられている。
まあ、無視される程度だけど。
「はぁ…。集中力切れたし、バルコニーにでも行こうかな」
他の課題をやろうと思ったが、集中力がないんじゃ仕方がない。
そうつぶやいて、私は部屋を出ていった。
ーーーーー
「きもちー」
バルコニーに出ると、城の近くにある海が見える。
海に匂いが落ち着くから、私はここが好き。
私が人魚だからなんだろう。
気分転換になるから、よくここにくる。
「…なん…?」
近くの部屋だろうか。
誰かの声が聞こえる気がする。
少し気になってしまって、その声の部屋へ向かった。
一部屋だけ少しドアが開いており、中が見えて声も聞こえた。
部屋の中にいるのは3人。
カナタと知らない男の人と女の人。
明らかに他国の者だ。
何かがおかしい。
だって、城内には他国の者は勝手に入れてはいけない決まりだから。
他国の者を入れていいのは、お父様とお母様だけ。
でも、侵入者ではないはず。
異様な空間を見て、私はその場から離れられなかった。
聞かなきゃ。
そんな感覚になってしまって。
「計画の方はどうだ?順調か?」
カナタは男の人に問われた。
「ああ、順調だ。研究の成功を残している」
計画?
研究?
なんの話をしているのだろうか。
「それはよかった!じゃあ、次会うのはいつも通りでいいかな?」
今度は、女の人の方に問われた。
「待て、そろそろ研究結果を見たい。明日でもいいか?」
「もちろん大丈夫だ。それでは、明日の21時倉庫で待っている」
「分かった!じゃあね〜」
そう言うと、男の人と女の人はいつの間にか消えていた。
スッと消えていった感じ。
どこにいったのかも、まるで分からなかった。
(能力者…?)
一瞬そんなことを思ったけれど、きっと違う。
この国に能力者が入ることは禁止されているのだから。
「さてと。俺も戻るかー」
その言葉にハッとする。
ここにいたとバレてはいけない気がする。
私は急いで、その場から逃げるようにして去った。
私は国を学ぶため、お父様に王立イコロ学園に入れられた。
もちろん、私が国の姫であることは知られてはいけない。
学園では平民として過ごしてる。
本名も使わず、偽名で過ごしている。
ちなみに偽名は、ウイ・エアニという。
もちろんエアニ家なんていうのは存在しない。
平民を偽るというのは、苦労が多いのだ。
イコロ学園は秀才学園である。
貴族がほとんどを占め、平民などごくわずか。
学問を学べる平民がわずかであるためだ。
貴族達は普段から勉学に励んでいるため、入学試験も問題ない。
それから学園の貴族達には、平民が学園に通うのが気に入らないと言う者もいる。
そのため平民は、貴族達にいじめを受けやすい。
私も平民として過ごしているので、例にもれずいじめられている。
まあ、無視される程度だけど。
「はぁ…。集中力切れたし、バルコニーにでも行こうかな」
他の課題をやろうと思ったが、集中力がないんじゃ仕方がない。
そうつぶやいて、私は部屋を出ていった。
ーーーーー
「きもちー」
バルコニーに出ると、城の近くにある海が見える。
海に匂いが落ち着くから、私はここが好き。
私が人魚だからなんだろう。
気分転換になるから、よくここにくる。
「…なん…?」
近くの部屋だろうか。
誰かの声が聞こえる気がする。
少し気になってしまって、その声の部屋へ向かった。
一部屋だけ少しドアが開いており、中が見えて声も聞こえた。
部屋の中にいるのは3人。
カナタと知らない男の人と女の人。
明らかに他国の者だ。
何かがおかしい。
だって、城内には他国の者は勝手に入れてはいけない決まりだから。
他国の者を入れていいのは、お父様とお母様だけ。
でも、侵入者ではないはず。
異様な空間を見て、私はその場から離れられなかった。
聞かなきゃ。
そんな感覚になってしまって。
「計画の方はどうだ?順調か?」
カナタは男の人に問われた。
「ああ、順調だ。研究の成功を残している」
計画?
研究?
なんの話をしているのだろうか。
「それはよかった!じゃあ、次会うのはいつも通りでいいかな?」
今度は、女の人の方に問われた。
「待て、そろそろ研究結果を見たい。明日でもいいか?」
「もちろん大丈夫だ。それでは、明日の21時倉庫で待っている」
「分かった!じゃあね〜」
そう言うと、男の人と女の人はいつの間にか消えていた。
スッと消えていった感じ。
どこにいったのかも、まるで分からなかった。
(能力者…?)
一瞬そんなことを思ったけれど、きっと違う。
この国に能力者が入ることは禁止されているのだから。
「さてと。俺も戻るかー」
その言葉にハッとする。
ここにいたとバレてはいけない気がする。
私は急いで、その場から逃げるようにして去った。