報復を最愛の君と
物陰から少しだけ頭を出して、男の様子をうかがった。


男はローブを着てフードをかぶっており、顔が見えなかった。


後ろには華奢な女がいたが、同じような格好をしていたため顔はわからない。


「ねぇ、実験体を集めるの早いんじゃない?だって、あのカナタとかいう研究者も見つかってないしぃ〜」


女のしゃべり方に、僕は嫌悪感を抱いた。


気持ちが悪い。


どうやら彼らは、この村の人を実験体として連れていく気なのだ。


「大丈夫だ。能力者といえど、俺達に抵抗はできまい」


「ま、そうだね〜。村の人はあれで全員?」


「そんなこと、村の住人に聞けば分かるだろう」


ふたりはそんな話をしながら奥へ進んでいった。


この奥には物置部屋がある。


そこにきっとヒメアの両親もいるのだろう。


けれど、今行けばさっきの奴らと鉢合わせる。


なら僕が今やるべきことは——。


ヒメア…!!
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