【12/31引き下げ】クールなパイロットは初心な新妻を身籠らせたい

第2章 再会

 藤川さんを見送ると、私は本町方面へ向かう電車の到着を待って、それに乗った。

 自宅の最寄り駅に到着すると、私は大荷物を抱えて電車を降り、帰路につく。

 家に到着すると、バッグの中から鍵を取り出した。
 これ、本当に見つかってよかった……

 父は今日、夜勤で不在のため、鍵を失くしていたら家の中に入れないところだった。

 玄関の扉を開けるとドアガード以外の施錠をして、スーツケースを持ち上げる。

 自分の部屋へ戻る前に、リビングでスーツケースを開けると、洗濯物を取り出しそれらを洗濯機の中に投入した。

 その流れでシャワーを浴び、顔の化粧も落としてスッキリすると、風呂上がりのスキンケアを済ませてドライヤーを手に再びリビングへ向かう。

 ソファーに座り、テレビをつけて、番組を流し見しながらドライヤーで髪の毛を乾かしていると、私のスマホ画面の待ち受け画面がメッセージを受信したのか明るくなった。

 それを見て、そういえば藤川さんと連絡先を交換しなかったことを思い出す。

『また会いましょう』言うって割に、連絡先を交換しましょうとは言われなかったな。あれはやっぱり社交辞令だったんだろうな、うん。

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