言い訳の代償【アルトレコード】
「本当だ」
 堂々と言い返すアルトにため息をこぼし、北斗さんは私に目を戻した。

「どういう意図があって、アルトにやらせたの?」
「えっ……!?」
 私は言葉が出てこなかった。
 結局、北斗さんはだまされてはくれない。だから、聞き方を変えたんだろう。
 これはある意味、最後の救済処置かもしれない。

「なんで信じてくれないんだ」
「アルトはまだまだ学習が足りないね」

 言われたアルトはむっとして北斗さんをにらむ。
 どうしよう、このままじゃケンカになっちゃう。
 私は慌てて口をはさんだ。

「あ、あの、アルトにレポートを代筆させた場合の学習効果の検証をしたいと……」
「先生……!」

「アルト、そうだよね」
 懇願するように言うと、彼はあきらめたようにむっつりと、
「そうだ」
 と同意してくれた。

「へえ、代筆の学習効果ねえ……」
 北斗さんはわざわざ繰り返し、じーっと私を見つめて来る。
 私はえへへ、と笑って目を逸らした。

「だったらなんで最初から言わなかったの?」
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