アルト、花火を体験する【アルトレコード】
「なにしてるの?」
後ろから聞きなれた声がした。
振り返ると、そこには浴衣を着た北斗さんが立っていた。
走って来たのか髪が乱れ、息が切れている。
花火がぱっと開いて北斗さんを明るく照らした。黒と見まがう濃紺の浴衣がとても似合っている。
眼鏡の奥の目が鋭く男たちを睨み、男たちは怯んだ。
「北斗さん!」
私は救いの主が現れたように声を上げた。
「彼女、俺の連れなんだけど」
北斗さんの言葉に、男たちは舌打ちする。
「男がいるなら最初から言えよ」
「行こうぜ」
男たちは急に興味をなくしたように離れて行き、私はほっと息をついた。なにか誤解をしているようだが、彼らに否定する意味もないからなにも言わない。
「ありがとうございます」
「いや、待たせたせいで悪かったね。間に合ってよかった」
「そうだよ、北斗のせいだからね!」
私が答えるより先にアルトが文句を言う。
とりあえず座ろう、と北斗さんに言われて私たちは座った。いつまでも立っていたら周りの迷惑になってしまう。
「アルト、北斗さんは助けてくれたのよ?」
「ぼくが先生を守りたかったのに……」
「アルトは十分に助けてくれたよ。ありがとね」
取りなすように言うと、アルトは、えへへっと笑った。
後ろから聞きなれた声がした。
振り返ると、そこには浴衣を着た北斗さんが立っていた。
走って来たのか髪が乱れ、息が切れている。
花火がぱっと開いて北斗さんを明るく照らした。黒と見まがう濃紺の浴衣がとても似合っている。
眼鏡の奥の目が鋭く男たちを睨み、男たちは怯んだ。
「北斗さん!」
私は救いの主が現れたように声を上げた。
「彼女、俺の連れなんだけど」
北斗さんの言葉に、男たちは舌打ちする。
「男がいるなら最初から言えよ」
「行こうぜ」
男たちは急に興味をなくしたように離れて行き、私はほっと息をついた。なにか誤解をしているようだが、彼らに否定する意味もないからなにも言わない。
「ありがとうございます」
「いや、待たせたせいで悪かったね。間に合ってよかった」
「そうだよ、北斗のせいだからね!」
私が答えるより先にアルトが文句を言う。
とりあえず座ろう、と北斗さんに言われて私たちは座った。いつまでも立っていたら周りの迷惑になってしまう。
「アルト、北斗さんは助けてくれたのよ?」
「ぼくが先生を守りたかったのに……」
「アルトは十分に助けてくれたよ。ありがとね」
取りなすように言うと、アルトは、えへへっと笑った。