溺愛の業火

(アンケ)もっと甘く【微甘を再利用】:side清水

(アンケ)もっと甘く【微甘を再利用】:side清水


追いかけて、追い詰めて捕らえたと思うのは、いつも一瞬。
君が俺に向ける優しい視線で、満足なはずなのに。

和叶の甘い声に、急かされるような衝動。

「捕まえた。」

教室の窓際で、俺を待っている後ろ姿にそっと近づいて、抱き着いた。

「ふふ。逃げないわ。」

俺の声を理解して、抱きしめる腕に抵抗も無く、もたれかかる和叶。

「嘘だ。知ってる?こうやって抱きしめて、俺は温もりや君の香りだけで満足してしまうんだ。」

どこまで触れて良いのか分からない俺が、場所やタイミングまで計れるはずもない。
自分に言い聞かせ、理性で抑え、暴走するのを繰り返す。
未熟な俺。

「知っているわ。だから、私は足りないの。」

そう言いながら俺の腕から離れる。

温もりが逃げていく。
香りも遠ざかって、寂しさが増し加わっていく。

君は分かっていない。
俺の気持ちなんて。


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