クズ彼氏の甘く危険な呪縛

暴行事件

チャイムが鳴る数分前。
静まり返った教室に、いきなり勢いよく扉が開く音が響いた。

先生も、クラスメイトもざわつく中、見覚えのある顔が私のもとへ一直線に走ってきた。


「な、なぁ!お前、レオの彼女だよな!?なんとかしてくれよ」


レオくんの取り巻きの一人である彼は、突然現れて、よくわからないことを言いながら、私の腕を焦ったように引っ張る。
レオくん以外に触れられたことに、"あの日"のことを思い出し、慌てて抵抗する。

彼は私の行動に、苛立ったように舌打ちをした。


「レオが暴れてんだよ!!早く来いって!」


……レオくんが?

その名前を聞いた瞬間、抵抗は溶けて、私は腕を引かれるがまま走り出した。

――――――

長い廊下を駆け抜ける途中も、彼は焦ったようにぶつぶつと呟く。


「マジでヤバいって……このままじゃあいつ、殺す……」


意味がわからない。でも、レオくんの名前を聞いてから、心の奥がざわついて止まらない。

私が何かした?怒らせた?
何か気に障るようことをした?いったい、なにが?
疑問ばかりが、頭の中を埋めていった。


「……あの、どこに行くの?」


と聞くと、彼は一瞬、息を詰まらせる。


「いつもの……教室だよ……!」


そこはレオくんと二人きりになった、初めての日の場所だった。
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