クズ彼氏の甘く危険な呪縛
「いた……っ」

「俺を無視するとか、お前何様だよ」

「ちが、ちがう。無視じゃなくて」


ぎちぎちと髪を鷲掴まれ、首が痛い。
恐怖と痛みで、は、は、と呼吸が荒くなる。


「なぁ、ちげえだろ。こういうときはなんて言うんだっけ?」


口元は笑みを浮かべているのに、目は笑っていない。
しまった、と今更思う。

今日はレオの機嫌が悪い。
それが私の態度で更に悪化させた。


「ヨリはちゃんと言えるだろ?」


抑揚のない声が、しんとした部屋に落ちる。


「ご、ごめ……んなさい……っ」
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