クズ彼氏の甘く危険な呪縛
「ヨリ」
「な、に……?」
「やっぱり、お前だけだわ」
「愛してるよ」
熱い唇が目尻に押しつけられる。
……怖かった。痛かった。逃げたかった。
なのに――たった一言で、すべてが帳消しになってしまう。
私の思考はレオに塗りつぶされて、何も考えられなくなる。
”私だけ”
”愛してる”
その言葉が胸の奥で何度も弾けて、涙の跡をあたたかく満たしていく。
レオに触れられるだけで、心がほどけていく。
今日の痛みも、苦しみも、みんなきっと”私が悪かった”だけ。
愛してくれてる。
この人は、ちゃんと私を選んでくれた。
まるで毒のように頭をしびれさせる言葉を繰り返しながら、本格的に私を求めて体をまさぐる彼に、ただ“されるまま”腕の中に縋るように、身を寄せた。
レオに嫌われることが、私には何よりも怖かった。
「愛してる」
その言葉だけで、私はすべてを許してしまう。
どれだけ傷つけられても、置いていかれるよりはましだった。
それはまるで――呪いであり、救いだった。