世界一孤独なピアニストは、恋の調律師に溶けてゆく
千紗が真剣な顔で言った。
「で、結婚回避のために何か大事件を起こすって言ったけど、具体的には?」

璃子は目を細めてニヤリ。
「私の演技力を駆使して、相手が『無理』ってなるようなことをするの」

結衣が興味津々で聞く。
「どんな風に?」

千紗が考え込んで、いくつか案を出し始めた。

・「突然すごいわがまま娘を演じて、手に負えないと思わせる」
・「わざと料理をめちゃくちゃに作って『私、不器用なんです』ってアピール」
・「寝坊しまくって、生活リズムが合わない演技をする」
・「家事を全然やらずに、だらしないところを見せる」
・「急に謎の趣味を始めて、理解不能な人を演じる」

結衣が笑いながら言う。
「それ、まるで逆プロポーズで『私を養って』って言ってるみたいじゃん!」

璃子も笑いながら、
「そうよ、あくまで私の『ダメな女』演技。相手に『これは無理だ』って思わせるのが狙い」

千紗が嬉しそうに頷いて、
「いいわね!あとは天然ボケとか、感情の起伏激しい演技も入れたら完璧じゃない?」

璃子はニヤリと笑い、
「やるなら徹底的にね。勝負はここからだわ」

三人はワクワクした顔で話を続けた。
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