幼馴染のその先へ
第3章
ー変じゃない?ー
文化祭も終わり
季節は少しずつ秋に入ってきてた
教室の昼休み
美奈はいつも通り
席でお弁当を開けてた
俺も普段通り向かいの席に座る
…まあ、“普段通り”って顔してるだけで
内心は全然普段通りじゃねぇけどな
そんな空気を
一番最初に察してきたのは――
「…ねぇ美奈」
友達の真由だった
「最近さ、怜となんかあった?」
美奈が一瞬ピタッと箸を止める
「…え、別に?」
わざとらしいくらいすぐに否定する
「いや〜?なんか前より会話少なくね?」
真由の目は完全に鋭い
「別に…そんなことないし」
「ふぅ〜ん?」
しつこく追及はしてこないけど
完全に疑われてるのが分かる
向こうの男子のグループでも
小声で話してんのが聞こえてきた
「最近怜と美奈、なんか微妙じゃね?」
「喧嘩でもした?」
「いや〜でも、付き合う寸前のやつじゃね?」
俺も一応聞こえてんだよ
お前ら…
美奈は箸を動かしながら
俯き気味で小さく呟いた
「…ほんと、バカみたい」
たぶんあれ
俺に向けてだな
俺は黙って
コンビニ弁当のフタを閉じた
なんか
胃に入らねぇ
そのまま昼休みは
いつも通りの空気のまま終わったけど
その「いつも通り」は
もう誰の目から見てもズレてきてた
“そろそろ…限界かもな”
心の奥で
またひとつ溜息が増えた
季節は少しずつ秋に入ってきてた
教室の昼休み
美奈はいつも通り
席でお弁当を開けてた
俺も普段通り向かいの席に座る
…まあ、“普段通り”って顔してるだけで
内心は全然普段通りじゃねぇけどな
そんな空気を
一番最初に察してきたのは――
「…ねぇ美奈」
友達の真由だった
「最近さ、怜となんかあった?」
美奈が一瞬ピタッと箸を止める
「…え、別に?」
わざとらしいくらいすぐに否定する
「いや〜?なんか前より会話少なくね?」
真由の目は完全に鋭い
「別に…そんなことないし」
「ふぅ〜ん?」
しつこく追及はしてこないけど
完全に疑われてるのが分かる
向こうの男子のグループでも
小声で話してんのが聞こえてきた
「最近怜と美奈、なんか微妙じゃね?」
「喧嘩でもした?」
「いや〜でも、付き合う寸前のやつじゃね?」
俺も一応聞こえてんだよ
お前ら…
美奈は箸を動かしながら
俯き気味で小さく呟いた
「…ほんと、バカみたい」
たぶんあれ
俺に向けてだな
俺は黙って
コンビニ弁当のフタを閉じた
なんか
胃に入らねぇ
そのまま昼休みは
いつも通りの空気のまま終わったけど
その「いつも通り」は
もう誰の目から見てもズレてきてた
“そろそろ…限界かもな”
心の奥で
またひとつ溜息が増えた