月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
『遠慮するな。俺達の仲じゃないか。』

『ジャラール様……』


「はあああっ!」

あまりの妖艶なイチャつきを想像してしまった為、変な奇声をあげてしまった。

「なんだ、おまえ。まだいたのか。早くあがれ。」

「はいはい。今あがりますよ。」

ハーキムさんに冷たくあしらわれた私は、即座に池から脱出。

「服を着替えたら、俺達の服を洗って干しておけよ。」

「はあ?」

「返事は“はい”だろ。」

「は~~い。」

ハーキムさんに聞こえないように、舌打ちをする。


しっかし、何で私お風呂に入ってたのに、急に池にいたんだろ。

私は不思議に思いながら、自分の服を着て、また池へと近づく。

あの二人から借りた服を洗う為だ。

あ~あ、せっかくジャラールさんの匂いがしてたのに。

「おお!クレハが俺達の服を洗ってる。」

「丁寧に洗うんだぞ!」

服をゴシゴシ洗いながら、二人を眺める。

ジャラールさんは爽やかに手を振っているのに対し、ハーキムさんは、腰に手を当てて偉そうにしている。

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