月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
自分の部屋の中に入り、制服のポケットに手を入れる。

そこにはあの緑色のペンダントがあった。

いつもと同じ。

妖しく深い緑色。

けれど何故か寂しく見えた。

「精霊に……何かあったのかな。」

私の胸に不安が過る。

「こうしちゃいれられない。」

私は急いでドライヤーで、髪を乾かした。

今度の夢が、砂漠の国へ行くラストチャンスだと思った。

髪を乾かした後、私は緑色のペンダントを、ぎゅっと握った。

「もし砂漠の国へ帰る途中、オアシスへ立ち寄る事ができたのなら、あなたに会いに行きますね。」

そう呟き、私はベッドに横になった。


あれだけ眠れなかったのに、緑色のペンダントを握った途端、スーっと眠りについていく。

ああ、そうか。

今までもそう。

あの砂漠の国へ行く事ができるのは、このペンダントのおかげ。

オアシスの精霊が、私を呼び寄せてくれているのかな。

な~んて。

私は今さら、思い知らされたのだった。

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