月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
連れて来られた部屋は、中央に大きなリビングルームがあって、四方に各小部屋のドアがあった。

なんだかシェアハウスみたい。

そして私は、リビングのソファに、ポイっと投げ込まれた。

「ぎゃっ!」

完全に腰がいったと思ったら、最高級の柔らかさのソファに助けられた。

「ったく。これだから身分をわきまえない女は嫌いだ。」

「なんですって!」

「よくも自分から同じ部屋で寝たいなどと、言えたもんだな。」

そこでようやく、自分が口走った言葉を理解する。

「うひゃあ~」

顔から火が出そうになる。

「分かったのだったらそれでいい。とっととシャワーを浴びて寝ろ。」

ハーキムさんは、一番奥にある扉を指差した。

「えっ?私の部屋、なんであんな遠いの。」

「俺の隣の部屋にしてみろ。夜中に襲われかねん。」

「そんな事しないわよ!」

「どうだか。男と一緒に寝たいと自分から言う女だぞ。」

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