月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
次の日の朝。

私はハーキムさんの怒号で、目が覚めた。

「クレハ!いつまで寝ているんだ!早くしないと、出発の時間だぞ!」

「は、はい!」

飛び起きた私は、慌てて洗面台に駆け込んで、顔を洗った。

「ほう。お前もそんな色気のある格好をするのだな。」

「へっ?」

よく見ると、私はキャミソール一枚だった。

「やだ!ハーキムさんのエッチ!」

私は両手で胸の辺りを隠した。

「はあ?何も好き好んで見ているわけではない!もし見られたくなければ、もっと早く起きればよいのだ。」

「だって……パジャマ持ってきてないもん。」

ブツブツ言いながら、昨日ハンガーに掛けておいた服を着る。

「ショールを被れ。今日は砂漠の強い日差しを浴びるぞ。」

「は~い。」

私はジャラールさんから借りた、ピンク色のショールを被った。

「よし。では行こうか。」

「うん。」

私はハーキムさんの後を、付いて走って行く。

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