月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
「今私が言った事は忘れて下さい。そうそう!早くヘサーム王子が戻ってくればいいですね。」

なんとか誤魔化した後だ。

「なに?オアシスに行きたい?ヘイダル王の国へは遠回りになるぞ。」

「お願いです、ヘサーム王子。クレハの持つ緑のペンダントに異変が起きているのです。どうしても、クレハがオアシスを訪ねたいと申しているのです。」

「クレハ!そなた、一刻の早くヘイダル王の元へ行かねばならぬ事を、理解しているのか?」

ジャラールさんとヘサーム王子の会話が、丸聞こえ。

しかも早く帰ってくればいいですねと言ったタンナーズさんにも、疑いの目で見られるし。

う~ん。

ここはこじつけだ!


「今から出発しても、一日ではヘイダル王の国へは着けないでしょう。どこかで野宿するおつもりですか?この大軍を引き連れて。」

ジャラールさんとヘサーム王子は、顔を見合わせた。

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