月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
「そんなに……大変な事だったの?オアシスに行くって……」

「だからジャラール様も最初は反対していただろ。ヘサーム王子とて、忠告したではないか。」

ごもっとも。

距離感が分からない私には、(たぶん寝ている時に移動しているせい)そんな大移動になるだなんて、露知らず。

駱駝に乗っている私達はまだいいけれど、後から歩いて付いて来ている兵士たちには、とんでもない移動になっているだろうな。

罪悪感。

私一人の考えで、こんなにもたくさんの人に迷惑かけてるなんて。

母親に、『何をやってもいいけれど、他人に迷惑をかけることはダメよ。』と言われた事を思い出す。

あ~あ。

肩が重くなってきた。


「クレハ。胸を張れ。」

「えっ?」

「身体が縮こまっている。おそらくオアシスに行く事に、罪悪感を感じているのだろう。」

ハーキムさん。

ちょっと、人の気持ち読みすぎ。

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