月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
「いや、何でもありません。」

「嘘つけ。クレハは何かあるとすぐ頭を振る。」

うっ!

見破られている。

って言うか、そんな事気づかないでほしい。


「言え。大抵の事は聞いてやる。」

「はあ……じゃあ、お言葉に甘えて。実はジャラールさんに会えなくなるんじゃないかと思うと……」

「それは却下だ。」

「はあ?大抵の事は聞くって、今言ったじゃない!」

「なぜ俺が、お前の恋話だと聞いてやらねばならぬのだ!」


その時だ。

私達の前を進んでいたヘサーム王子が、ちらっとこちらを見た。

「ジャラール王子。後ろでそなたを巡って揉め事が起こっているようだぞ。」

「すみません。」

そしてジャラールさんは、少しずつスピードを落として、私達の隣に来た。

「クレハ。もう少し大人しくしていてくれ。」

「ごめんなさい、ジャラールさん。」

「ハーキムもだ。」

「申し訳ありません。」

二人供叱られちゃった。

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