月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
と言うか、日本は日陰が所々にあるから、長時間強い日差しに当たる事って少ないかも。

あっ、そう言えば。

野球部の子が言ってたっけ。

夏にずっと野外で練習していると、身体に熱を持って、熱中症になるって。

試しに腕を触ってみる。

暑い。

まるで風邪をひいて、熱が出た時みたいだ。


「ハーキムさん。」

「どうした?クレハ。」

「私、もう身体が悲鳴あげてるかも。」

「えっ?」

その瞬間、私の身体は真横に倒れていった。

世界が横向きに見える。

「クレハ!大丈夫か!クレハ!ジャラール様‼」

すぐにジャラールさんが駆けつけてくれてたけれど、なんて言っているか、聞こえない。

「クレハ。近くにオアシスがあるそうだ。そこまで我慢しろ。」

意識を失いかけている中で、私は必死に頷いた。

そしてジャラールさんとハーキムさんの駱駝が、近くのオアシスに向かって、猛ダッシュ。


ああ、また私、迷惑かけちゃったかな。

< 172 / 354 >

この作品をシェア

pagetop