月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
ナディアさんは、私の事をジーと見つめる。

ええ。

納得いかないでしょうね。

私とジャラールさんが、恋人同士になるかもしれないなんて。

「分かった。そういう事なら、致し方あるまい。」

ナディアさんは、渋々承諾した。

「恩にきる。それなら安心だ。」

ハーキムさんはほっとした顔をした。


「よかったな、クレハ。」

「はあ……」

最初はいい人だと思ったけれど、ここまでくるとジャラールさんの為なら、何でもするって感じですな。

「では早速だが、皆に追い付く為に、早々と出発しよう。」

「ああ。」

そしてナディアさんとハーキムさんは、それぞれの駱駝に乗る。

「ええ~っと私は……」

すると駱駝の上から、二人が私に向かって、右手を差し出した。

「ナディア。今回は、私がクレハを連れて行く。」

それは聞いて、ナディアさんはため息。

「もしかして、お前もクレハを気に入っているのではないだろうな、ハーキム。」

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