月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
「さあ。どうかな?」

そう言って、ハーキムさんは私を乗せてくれた。

「おいおい、冗談じゃないぞ。」

ナディアさん、完全に誤解している。

「そう言うナディアも、クレハを気に入っているんじゃないのか?」

ハーキムさんは、イタズラっぽく言う。


待って待って。

こんなモテ方、私は嫌なんですけど。


「何をバカな。私は、女に興味はない。」

「ええ~‼」

ナディアさん。

それ、問題発言だよ。

だって、ナディアさんはこう言っちゃあなんだけど、ジャラールさんに負けず劣らずの美形。

しかもこの冷たい感じ……おっといや、このクールな感じが、絶対女性受けするのに!

もったいない!

女に興味ないなんて‼

私は心で叫びながら、また頭を左右に振った。


「ナディア。クレハはもしかして、誤解してるかもしれないぞ。」

「はあ?」

ナディアさんは、私を呆れた顔で見る。

< 181 / 354 >

この作品をシェア

pagetop