月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
「分かっている。お前の事は。」

う~ん。

ナディアさんのその発言。

絶対気になる。

「ハーキムさん。」

「ん?」

駱駝に乗って後ろから覗かれると、余計な動悸息切れが出てくるから、止めてほしい。

「ハーキムさんって、ナディアさんの事、どう思ってるんですか?」

「どう思ってるって、戦友だ。共にジャラール様にお仕えする両腕といった感じか。」

「ジャラールさんの両腕……」

それが本心なのか、建て前なのか、私には分からんよ。

「どうした?妬いているのか?」

「えっ?」

「安心しろ。あいつとは何もない。」

そしてハーキムさんは、いつもみたいに太ももで、私の体を固定してくれる。

「いや、別に。そうだったら、なんとなく面白いかなぁって、思っただけで。」

「なんだ。つまらぬ。少しは妬け。」

「無理ですよ。」

焼きもちって、好きじゃなかったら、できないですよって、言いたかったけど止めた。

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