月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
「忘れ物した!」

急に開く図書室のドア。

「ごめんごめん。」

私と光清の顔が、急接近していると言うのに、全く気にせず入ってくるときわ。

「ああ、あった。じゃ!」

右手を挙げ、スキップしながらまた出ていくときわ。

「もう邪魔しないから。キスの続きを楽しんで。プププ‼」

ピシャッと閉まるドアに、私の顔は真っ赤に染まる。


ときわ~!

人のチューを見て、何とも思わんのか!


「ああ~!ときわのバカやろ~~!」

光清の唇が離れて、チラッと光清を見た。

「ふふふ。」

思わずニヤける。

「何だよ。」

「だって、光清も顔真っ赤。」

二人で顔を赤くして、照れ笑い。


「上手くいくと思ったのにな。場所が悪かったか。」

「そうだね。ここじゃあ、誰か来ちゃうもんね。今回はときわだったからよかったけど。」

「そうだよな。他の奴だったら、明日噂の的だった。」

いつもより饒舌に語る光清。

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