月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
「行こうか。光清。」

私は立ち上がった。

「あ、うん……」

光清も慌てて立ち上がる。

いつもは逆で、光清がこうしよう、ああしようって言って、私が慌ててそれに付いていくって言うのに。

「ふふっ」

また笑ってしまう。

「えっ?」

「いや、いつもは光清に私が付いて行くのになぁって。」

「ははっ!本当だ。」

そして、キスしようとした事思い出して、また二人で笑いそうになった。

「いいよ。俺、紅葉の行動に、全部付いて行く。」

「ええ?」

「だってそう言うことでしょ?付き合うって。」

その時ニコッと笑った光清は、正にジェントルマン。

たぶんこの笑顔を見て、女の子達はキャーキャー言うんだろうな。

ん?

女の子達。

私は図書室のドアに手を掛け、重大な事を思い出した。

「どうしよう。光清と付き合ってる事、周りに知れたら私、殺されるかも。」

「んな、大袈裟な。」

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