月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
「ああ。何だったら……」

「はい?」

「服を脱いで潜ったって、よかったんだぞ。」

そう言って、お得意のニヤニヤ顔。

「もう!それだから精霊は、ジャラールさんに会ってくれなかったんですよ!」

「関係あるか!」

「ありますよ!」

軽いケンカをして、私はペンダント片手に、水の中に潜った。

あれだけ水位が下がっていると言うのに、潜った下は、広い水の世界。

まるで、異世界に来たみたいだ。


どれくらい潜っただろうか。

先に明るい光が見えてきた。

精霊が住むお城なのかな。

だんだん、息も苦しくなくなって、スーッと引き込まれるように、その光に吸い寄せられて行った。


『やっと、会えましたね。』

どこからか、精霊の声がする。

『ペンダントの光が、薄れてきたのを心配したのですね。』

私は頷いた。

『クレハの考えている通り、私の力は弱まっています。』

えっ?そんな!

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