月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
「これでよい。」

そう言ってナーデルさんは、自分が地面に直に寝て、何も掛けずに寝てしまった。

「……もしかしてこの布、ナーデルさんが掛けるはずだった布じゃあ……」

「よいのだ。女に苦労をかけるなと、周りの大人が言っていた。」

知らず知らずに、クスッと微笑んでしまった。


周りの大人は、偉そうな態度の他に、大事な事を教えていたんだね。

「おやすみなさい。」

「ああ、おやすみ。」

とは言っても、私は本気で眠れないけれどね。


だが、私の体は予想以上に疲れていて、寝ている振りをしていたら、本当に寝てしまった。

気づいたら、朝。

燃えた薪の跡だけが、寂しく残っていた。

「眠った?」

その事実に、体を起こす。

「と言う事は、碧のオアシスの力が、強くなっている?」

本当に?


その時、林の方からガサッと言う音がした。

なに?

木に隠れながら、音のする場所を見た。
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