月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
ナーデルさんの仲間だとすると、同じように宮殿を攻める人かもしれない。

そう思えばそう思うほど、体が、手が震える。

これでは、テラーテという人に、分かってしまう。

「クレハ。これから我達の家に行く。クレハも一緒に来い。」

「私も?なぜ?」

「いいから来い。」

一瞬のうちに、鋭い眼光を見せるナーデルさん。

逆らえるはずがない。

「はい。」

「よし、行こう。テラーテ。」

「ああ。」

ショール一枚を持って、二人に付いて行く。

いつもは、ショールを被らないと暑くて仕方がないのだけれど、この林が暑さを遮ってくれているせいか、今のところはまだ涼しい。

「どのくらい歩くの?」

「心配するな。すぐ着く。」

どうしよう。

仲間の元へ連れて行かれたら、私は逃げる事もできなくなるんじゃ。


助けて!

ジャラールさん!

ぎゅっと、目を瞑った時だ。

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