月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
「諦めるのはまだ早いよ、紅葉。」
私はときわの言葉に、顔を上げた。
「あっち半分見たんだから、紅葉はこっち半分見て。」
そう言うとときわは、私の後ろを通って、反対側に来た。
「私はこっち側を見るね。」
「ときわ!」
なんていい人なんだろう。
私はときわに抱きついた。
「ありがとう、ときわ。」
「いいのいいの。もしかしたら、見逃してるかもしれないじゃん?一人より二人でチェックした方がいいよ。」
「うん。うん。」
泣きそうになりながら、私は一旦ときわから離れ、また本棚に戻った。
「よし!スタート!」
「頼むよ、ときわ。」
そして私達はまた、あの本を探し始めた。
アラビア語の本。
アラビア語の本。
一冊一冊、見ていったけれど、あっけなく本棚の端に着いてしまった。
「なかったね。」
「うん。」
その場にしゃがみこむ私に、ときわはそっと横にきてくれた。
私はときわの言葉に、顔を上げた。
「あっち半分見たんだから、紅葉はこっち半分見て。」
そう言うとときわは、私の後ろを通って、反対側に来た。
「私はこっち側を見るね。」
「ときわ!」
なんていい人なんだろう。
私はときわに抱きついた。
「ありがとう、ときわ。」
「いいのいいの。もしかしたら、見逃してるかもしれないじゃん?一人より二人でチェックした方がいいよ。」
「うん。うん。」
泣きそうになりながら、私は一旦ときわから離れ、また本棚に戻った。
「よし!スタート!」
「頼むよ、ときわ。」
そして私達はまた、あの本を探し始めた。
アラビア語の本。
アラビア語の本。
一冊一冊、見ていったけれど、あっけなく本棚の端に着いてしまった。
「なかったね。」
「うん。」
その場にしゃがみこむ私に、ときわはそっと横にきてくれた。