月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
そう教えてくれたタンナーズさんは、私に止まるように指示した。

「どうやら、後者のようだったね。上に昇る階段の前に、敵がウロウロしているよ。あの階段を昇った場所に、何かがあるんだ。」

「も、もしかして……」

私はすごい事を、思い付いた。

「ネシャートさんとか、王様が捕まってるんじゃ!」

「シッ!」

私の声が大きかったのか、タンナーズさんに止められた。

「よかった。声に気づいた兵士がこっちを見ていたけれど、すぐにあっちへ行ったよ。」

「ごめん。」

「ううん。これからは、小さい声でね。」

ジャラールさんと言い、タンナーズさんと言い、本当にいい人ばかりだよ。


その時だった。

壁の向こうから、戦っている音が聞こえる。

「ねえ、タンナーズさん。この向こう、たくさんの人がいるっぽい。」

壁に耳を付けると、人の声が聞こえてくる。

「もしかして、この向こうが大広間なんじゃない?」


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