月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
タンナーズさんは、敵が向こう側を向いている隙に、入り口を見つけ、その中に入って行く。

私も後を行くけれど、素早すぎて付いていくのがやっとだった。

「クレハ。ビンゴだったよ。」

「ビンゴ?」

タンナーズさんが指差した場所を見ると、そこは大広間の上。

今立っている場所から、下へ降りる階段が有り、王様が座る玉座がある。

「ここは、大広間に向かう王族専用の通路だったんだ。
下から上に向かうのに、あんなに廊下が長かったんだね。」

「へえ~!」

そんな作りになっているなんて。

「さっきの上に行く階段。クレハが言った通り、王様や王女が監禁されている場所かもね。」

「じゃあ、助けに行かなきゃ!」

私がドアを開けようとすると、タンナーズさんから止められた。

「ごらん。大広間を。」

タンナーズさんに言われた通り下を見ると、大広間に侵入しようとしているザーヒルの兵士達を、味方達が必死に押さえている。

< 306 / 354 >

この作品をシェア

pagetop