月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
ジャラールさんは刀でそれを受け止めるけれど、威力が大きすぎて刀は、真っ二つに割れてしまった。

「クレハは頂くぞ!」

一瞬でナーデルさんの腕が、私の腕に伸びてくる。

「させるか!」

ジャラールさんはその腕を掴むと、ナーデルさんを向こう側の廊下に投げ飛ばす。

「クレハ!大広間の中に行け!」

ジャラールさんに言われ、大広間への扉を開ける。

「クレハ!」

ナーデルさんは私に執着しているせいか、ものすごい形相で追いかけてくる。

「早く行け!」

私が大広間へ続く階段を駆け降りると、急に大広間への扉が開いて、ジャラールさんとナーデルさんが、揉み合いになりながら入ってきた。

「きゃあああ!」

驚く私を他所に、ナーデルさんは刀を振り回し、ジャラールさんはその刀から逃げながら、階段を降りて行く。


その時、ザーヒルを追っていたハーキムさんが、戻ってきた。

「どうした?クレハ。」

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