月夜の砂漠に紅葉ひとひらⅡ【完】
「いや、その話。嘘ではない。」

ジャラールさんがナーデルさんに、側に腰を下ろした。

「えっ?」

「そなたの母親の相手は、この私だ。」

「えええええ!!!!」

私もハーキムさんも、そして王様も、目が飛び出る程驚いた。

「な、な、何を言っているんですか!13年前と言ったら、ジャラール様はまだ、15歳ではないですか!」

「ああ。そうなんだ、ハーキム。確かにアリアという踊り子と恋人同士になったのは、私がまだ15歳の時だ。あの時のアリアに、子供がいたなんて。」

続いて王様も腰を抜かして、その場に倒れこんでしまった。

「本当に、ジャラールの子供なのか?」

「はい。このジャラール。逃げも隠れもしません。」

すると、それまで黙って聞いていたナーデルさんが、ジャラールさんに掴みかかった。

「あんたが、我の父親だったのか!」

「ああ、そうだ。」

「じゃあなんで!母親を捨てたんだ!」

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