痛くしないで!~先生と始める甘い治療は胸がドキドキしかしません!~
 最悪である。
 でも待てよ、百合はまた考える。

 もしや三嶌は自分に……? 初めて会った時から……あの言葉の真意は……。

「え。先生って私に一目惚れ?」

「え!? 先生って三嶌先生!?」

「ぎゃあ! 冴子先輩、なな何言ってるんですか!?」

「今百合ちゃんが自分で言ったよ!? 先生って! 三週間前……銀歯が取れて泣いて病院行ったの三週間くらい前だよね!? ええ!? 先生なの!? 先生と付き合ってるの!?」

 結局興奮をぶり返した冴子に質問攻めにあう百合であった。


 百合は冴子に聞きたかった話をなにも聞けないまま、むしろ自分が話をさせられて悶々が晴れることはなかった。恋愛話を始めたらあんなに冴子が興奮するとは。いつもどれだけ愛想で付き合い冴子に気を使わせてきたのだろうと百合は自分に反省していた。

「これから百合ちゃんと恋バナできると思うと嬉しくて! しかも三嶌先生!? 興味しかないー!」

 百合こそ興味津々なのだが、三嶌のなにひとつ知らぬ状態で自分も冴子側にいるのだと興奮しすぎている冴子には何も伝えられず。まして自分の今の関係性もよくわかっていないのに無駄に想像だけさせて困惑していた。
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