痛くしないで!~先生と始める甘い治療は胸がドキドキしかしません!~
大粒の涙をこぼしてくちびるを食いしばる百合がいる。額だけでなく、顔全体を赤くして震えるように泣く百合に三嶌も香苗も絶句している。
「ええ? せ、先生……?」
「……」
慌てる香苗に三嶌もうまく状況が掴めず言葉が出ない。百合はなにに泣いているのか、そもそもどこに泣く要素が? 三嶌は先ほどまでの百合と交わした会話を思い返すものの涙をこぼすその姿に釘付けになりまともな思考回路にならない。
百合の耐えるように震えるものの全く耐えられていないその泣き顔は、三嶌の加虐心をくすぐるだけである。
「……好きにならなくていいってどうしてですか?」
「え?」
「好きになったらだめですか?」
「……そりゃ好きになってくれたら一番いいけど……」
そもそも好きになるものでもないのだが? 三嶌は思う。
歯科治療を好き好む人間もなかなかエキセントリックな思考であると思いつつ、三嶌自身の趣味嗜好もかなり独創的なためにあまり深くは突っ込むことはできない。
「もう私は好き……」
「……」
「合わなくても、合うところないだろうけど……好きですぅ」
「……」
「私は、なにもないですけど……男の人とお付き合いしたこともないから……なにもじょうずになんか出来ないけど……でも……」
(じょうず?)
「ええ? せ、先生……?」
「……」
慌てる香苗に三嶌もうまく状況が掴めず言葉が出ない。百合はなにに泣いているのか、そもそもどこに泣く要素が? 三嶌は先ほどまでの百合と交わした会話を思い返すものの涙をこぼすその姿に釘付けになりまともな思考回路にならない。
百合の耐えるように震えるものの全く耐えられていないその泣き顔は、三嶌の加虐心をくすぐるだけである。
「……好きにならなくていいってどうしてですか?」
「え?」
「好きになったらだめですか?」
「……そりゃ好きになってくれたら一番いいけど……」
そもそも好きになるものでもないのだが? 三嶌は思う。
歯科治療を好き好む人間もなかなかエキセントリックな思考であると思いつつ、三嶌自身の趣味嗜好もかなり独創的なためにあまり深くは突っ込むことはできない。
「もう私は好き……」
「……」
「合わなくても、合うところないだろうけど……好きですぅ」
「……」
「私は、なにもないですけど……男の人とお付き合いしたこともないから……なにもじょうずになんか出来ないけど……でも……」
(じょうず?)