痛くしないで!~先生と始める甘い治療は胸がドキドキしかしません!~
 胸の中に吸い込ませるような抱き締め方は百合の胸も締め付けた。

 抱きしめられる勢いで百合も自分の腕に力を込めて三嶌の体を抱きしめ返すと今までにないほど二人の体が重なり合う。


「百合はもう……ずっと僕のモノ」

 その言葉に百合は胸の中でこくりと頷く。

「だから全部ちょうだい」

「……ぜんぶ?」

「そう、百合の……全部。この身体のすべて、髪の毛一本から流す涙も吐き出す息も全部だよ?」

「……は、はい」

「全部僕のモノ」

 ジッと瞳の奥まで見つめられるようで百合は無意識に息を飲んだ。あの時には感じなかった三嶌の本気度合いを感じて若干震えたが百合とて覚悟を決めたのだ。

 その気持ちはあの日よりも確かに強く胸の中にあるのだから。

「百合ももっと僕の好きを見つけてよ」

 そう言って今度はさっきよりも深い濃厚な口づけを落とされた。
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