痛くしないで!~先生と始める甘い治療は胸がドキドキしかしません!~
また百合の暴走劇が始まりだす。そんな百合に三嶌はニコニコと目元を緩ませて問うてくる。
「こないだはだいぶ恐がっていたから……今日はもう少しちゃんと触りたいな」
「さわっ、さわる? な……なにをですか?」
「笹岡さんの……中。いっぱい我慢して赤くなっているところ。そこ……辛かったよね? 楽になりたいでしょ? 痛くしないから、ね?」
三嶌がマスクでは隠し切れない優しい笑顔で微笑むので、百合はその顔を見て赤面した。
(なーー! なんか言い方ぁぁ!! ど、どこのことぉ! それぇ!! な、なか……我慢って……痛くしないって……痛いよね? え、何するんだっけ、どうされるの? どういうこと!?)
テンパる百合はとりあえず思うことを口にした。
「あの、わたし……いろいろよくわかってなくて……はじ、初めてで、全然わかんなくって……」
「うん、平気。僕に任せてくれたら」
「こここ、怖く、ない、ですか?」
「うーん……怖いって思うと余計怖いかも。あんまり考えすぎないで? 笹岡さんが痛いとか辛いは僕も辛いから。優しくしたい」
「やぁっ――、せ、先生は、いつでも……やさ、しいです」
「じゃあ僕に全部預けてくれる?」
そんなふたりの会話を横で聞かされる香苗は当たり前に無言を貫いている。
「……」
(……ねぇ、なにこの時間。なにこの会話)
香苗はふたりのやり取りに違和感を感じずにはいられない。
「先生……私、慣れて、ません……よく、わかんなくて……そのまだなにも決められないと言うか」
「うん。大丈夫だよ、わかってる。ゆっくり考えて笹岡さんが一番納得できて望む形を選びましょうね。僕はいつでも大丈夫だし、待ちますよ? なんでも不安なことは相談してほしいな?」
「せ、せんせい……」
「……」
(……だから、なにこの二人の会話! なんかおかしくない? 何の相談? なんかさ、変な話してないよね? なにこれ!)
傍でボールペン片手に始まらない口腔内チェックを待つ香苗はふたりの会話のやり取りにドン引きしはじめた。
「こないだはだいぶ恐がっていたから……今日はもう少しちゃんと触りたいな」
「さわっ、さわる? な……なにをですか?」
「笹岡さんの……中。いっぱい我慢して赤くなっているところ。そこ……辛かったよね? 楽になりたいでしょ? 痛くしないから、ね?」
三嶌がマスクでは隠し切れない優しい笑顔で微笑むので、百合はその顔を見て赤面した。
(なーー! なんか言い方ぁぁ!! ど、どこのことぉ! それぇ!! な、なか……我慢って……痛くしないって……痛いよね? え、何するんだっけ、どうされるの? どういうこと!?)
テンパる百合はとりあえず思うことを口にした。
「あの、わたし……いろいろよくわかってなくて……はじ、初めてで、全然わかんなくって……」
「うん、平気。僕に任せてくれたら」
「こここ、怖く、ない、ですか?」
「うーん……怖いって思うと余計怖いかも。あんまり考えすぎないで? 笹岡さんが痛いとか辛いは僕も辛いから。優しくしたい」
「やぁっ――、せ、先生は、いつでも……やさ、しいです」
「じゃあ僕に全部預けてくれる?」
そんなふたりの会話を横で聞かされる香苗は当たり前に無言を貫いている。
「……」
(……ねぇ、なにこの時間。なにこの会話)
香苗はふたりのやり取りに違和感を感じずにはいられない。
「先生……私、慣れて、ません……よく、わかんなくて……そのまだなにも決められないと言うか」
「うん。大丈夫だよ、わかってる。ゆっくり考えて笹岡さんが一番納得できて望む形を選びましょうね。僕はいつでも大丈夫だし、待ちますよ? なんでも不安なことは相談してほしいな?」
「せ、せんせい……」
「……」
(……だから、なにこの二人の会話! なんかおかしくない? 何の相談? なんかさ、変な話してないよね? なにこれ!)
傍でボールペン片手に始まらない口腔内チェックを待つ香苗はふたりの会話のやり取りにドン引きしはじめた。