痛くしないで!~先生と始める甘い治療は胸がドキドキしかしません!~
「今日はどんなスタイルでやりますか?」

 あえて言葉を選んで百合に投げかけてやると真っ赤になって震え出した。そのワナワナと震える姿が何とも言えず可愛い。

(この絶対エロいことを結び付けて興奮している感じがたまらないのだが。想像力が豊かで素晴らしいじゃないか。いろいろ妄想を膨らませているんだろうな……可愛い、あぁ可愛い! これからもっと頭の中を俺のことでいっぱいにしてやろう)

 三嶌は百合と会話をするほどにひとり興奮していた。

「笹岡さんの……中。いっぱい我慢して赤くなっているところ。そこ……辛かったよね? 楽になりたいでしょ? 痛くしないから、ね?」

 あえて、中や我慢、痛くしないなどを使ったら百合は「あの、わたし……いろいろよくわかってなくて……はじ、初めてで、全然わかんなくって……」と、恥じらいながら告げてくる。

(本気でなにをどう考えて言葉を放っているのか。遊んでおいてなんだが面白すぎてそろそろ吹き出してしまいそうだ)

 そんな風にして遊びながらやり取りしていたら百合が放った言葉。

 ――そんな思いやった優しい言葉言ってくれる先生、はじめて……。

 この瞬間、三嶌の心には矢のように刺さったのだ。

(……思いやった言葉?)
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