隠れ美少女とクール系男子

夢月学園へ

　数日後。

　様々な準備期間を経て、ついにこの日がやってきた



　────ピピッピピッピ……。



　時刻は朝の六時頃。わたしはとってもうるさい時計に起こされた。

　すごく眠い……いつもはもう少し寝られるのに。

　数分ほど経っただろうか。夢の中へ戻ろうとしたとき、すごいスピードで階段を駆け上る音がした。

　かと思えばわたしのドアが勢いよく開き、何かがわたしの方へダイブ。



「ゔっ……」

「愛笑〜？　朝だよぉ、起きて起きてー」

「うるさい……もう少し寝かせろぉ……」



　飛び込んできたのは制服姿の兄ちゃん。時間になっても起きてこなかったのでしびれを切らして起こしに来たのだろう。

　ほっとけオーラを出しながら頭まで布団をかぶったら布団をはがされてしまった。



「別に寝てもいいけどさ、遅刻するよ？　家から学校だとちょっと遠いんだから。転入初日に遅刻したくないでしょー？」

「わかった、わかったからどいて。重い……」