隠れ美少女とクール系男子
 まぁ、追い払うにはいいのかもしれない。


「あなた達も、背負い投げされたい?」

「ちっ……行くわよ!」


 残りの二人が廊下で伸びていた人を担ぎ上げ走り去っていった。

 わたしは、床に座り込んでいる子に向き直る。


「大丈夫? 手を貸せたらよかったんだけど。他人に触れるのが怖くて」

「いえ、ありがとうございます」


 そう言って自分で立ち上がる彼女。


「あの、なんで助けてくれたんですか?」

「なんでって言われても……放っておけなかったから?」

「で、でも、みんな私がいじめられてるって知ってるはずなのに見て見ぬふりをしてきて……! 助けたら自分がいじめられるって」

「だから?」

「だからって……自分がいじめられるのかもしれないんですよ!」

「別にいいよ。もう何年もそうだし、慣れた」

「慣れるものなんですか……?」
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