王子と姫の溺れる愛
大学が終わり、矢澤と共にデパートに向かった芽梨。

「何が良いかな?」

「そうですね…
お嬢様が選んだ物なら、どんな物でも琉王様はお喜ばれますよ!」

「フフ…ミチエちゃんと同じこと言ってる(笑)」

「フフ…
しかし、急にどうされたんですか?
琉王様にプレゼントなんて」

「あ…やっぱ、ダメかな?
何でもない日だし…」

「いえ!そのようなことはないですよ!
お嬢様のお気持ち次第ですから!」

「うん!
特別な理由はないんだけど、いつもお世話になってるし、これからもよろしくって意味で贈りたいなって!」

「素敵ですね!」

色々見て回って……しかし、なかなか決まらない。
芽梨は、段々疲れてくる。
「矢澤、少し休憩したい…」

「はい、かしこまりました!
では、そちらのベンチで休みましょうか?
何か、お飲み物を買って参りますね!」

矢澤がテイクアウトのミルクティーを購入し、渡してくる。
「ありがとう!」

「お嬢様、また後日にしませんか?
かなり、お疲れのようですし」

「でも……」

「しかし、もう午後5時を回っています。
6時には、琉王様のお仕事が終わります。
家にいないと、琉王様が心配されますよ?」

「うん…そうだね…」

「ミルクティーを飲み終わったら、帰りましょう!」
そう言われ、頷いた。

すると、そこに「あれ?芽梨さん?」と男性に声をかけられた。

「ん?
あ!恵也さん!?
こんにちは!」

「こんにちは!
買い物ですか?」

「えぇ!
でもなかなか決まらなくて、また日を改めることにしました(笑)」
自嘲気味に笑うと、恵也が「琉王にプレゼントとかですか?」と聞いてくる。

「え!?
どうしておわかりになるんですか!?
凄い…!!」

感心したように見つめる芽梨に、恵也は“しまった!”と言うような表情をする。

「ん?恵也さん?」

「あ…あの、実は……
少し前から、芽梨さんのことを見かけてて……
ずっとメンズコーナーばかり見て回ってたから、なんとなく……(笑)」

「そうだったんですか!?」

「すみません!
でも誓って、付けてたとかではないです!
声をかけるタイミングを計ってただけですから!」

恵也は、必死に弁解するように言った。


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