初恋の君は冷徹皇太子 ~政略結婚から始まる溺愛生活~
それが動いたのは、人懐っこいカイルも図書室に通い始めたからだ。

「カイル、ミレイユのこと好きなの?」

「ははは。特には。でもいい子だよね。」

人懐っこいカイルは、誰とでも仲良くなれる。

「僕も同じ公爵家だから、もしかして婚約できるかもね。」

それを聞いたアドリアンが、ミレイユに告白したらしい。

もちろん、それをアドリアンが家族に話して、二人は無事婚約することになった。

その話を聞いて、私もどうして同級生と恋愛してなかったのだろうと、後悔した。

「いいなぁ。ミレイユは。」

初恋の人と結婚かぁ。


その時だった。

使用人が庭に入ってきた。

「お嬢様、公爵様がお呼びです。」

「お父様が?」

何の用だろうと、紅茶のカップをテーブルに置き、私は庭から部屋に入り、お父様の元へと向かった。

お父様から直々にお呼びがかかるなんて、何の用だろう。

不思議な気持ちになりながら、私はお父様がいる執務室に来た。

「お父様、リディアです。」

「入りなさい。」

静かにドアを開けると、年配の執事もいた。

何だか不穏な空気。張り詰めたその空気はやたら冷たかった。
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