初恋の君は冷徹皇太子 ~政略結婚から始まる溺愛生活~
「急に呼び出してすまん。実は婚約が決まった。」

「私のですか?お相手は?」

聞くと、お父様と執事は浮かない顔をしている。

「相手は、アレクシス・グラハム皇太子だ。」

「ええ⁉アレクシスですって⁉」

それは懐かしい名前だった。


私とアレクシスは、同じ学校に通っていたが、一緒にいる仲間ではなかった。

ううん。

アレクシスは、誰とも距離を置いていた。

それは彼が次期国王となる、皇太子という立場だからだ。

だが、彼には異名があった。

「氷の皇太子。」

誰に対しても、心を開かず一人で過ごしていた。

話しかけても、話は聞いてくれるが、笑った顔を見た事がない。

誰もが皇太子であるアレクシスに対して、一歩引いて見ていた。

「驚いただろう。これは王命だ。」

「国王の命令なのですか。」

なぜ私を皇太子妃に選んだのだろう。

「他の相手なら、どうする?と聞くだろうが、相手は皇太子だし王命だ。断る事はできない。」

「はい、王命ならば従います。」

「よく言ってくれた。」

私は一礼すると、執務室から出た。


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