年下敏腕パイロットは想い焦がれた政略妻をこの手で愛して離さない

でもーー。

「いや、それはないかな。父はあくまでこの業界で上に行きたい人だから。政治とかには興味がないんだよね」
自分で説明している間も、奏多君に申し訳なくて仕方がない。こんな理由でこの結婚に彼は巻き込まれてしまったのだ。
小さく俯いた私を見て、奏多君はなにも言わず、また食事を再開した。

「デザートもうまいな」
明るく言ってくれた彼に、本当に気遣いのできる人だと思う。

「今度はお菓子にも挑戦しようかな」
私も、少し暗くなってしまった空気を変えるように、明るく声を上げた。
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