年下敏腕パイロットは想い焦がれた政略妻をこの手で愛して離さない
しかし、そんな私をよそに、二人はにこやかに会話を続けている。その様子からも以前からの付き合いがあるのだろう。そのとき、不意に奏多君が私の方に視線を向けた。
「望海、まず着替えておいで」
「え?」
思いがけない言葉に、思わず奏多君を見上げて首を傾げた。
「俺がサプライズしたかったばかりに、ドレスコードとか伝えなかったから。別に問題はないけど、望海のことだから気にするだろ?」
まるで私の心を読んだかのような言葉に、驚きとともに感心してしまう。自分ではうまく隠していたつもりでも、やはり奏多君にはすべてお見通しだったらしい。
「ありがとう」
素直にそう伝えると、奏多君は軽く頷いた。
「俺はラウンジで待ってるから」
その言葉と同じタイミングで、支配人の後ろに控えていた女性スタッフが微笑みながら一歩前に出る。
「こちらへ」
落ち着いた声に促され、私は案内されるままに歩き出す。向かった先は、ラグジュアリーな雰囲気漂うドレスサロンで、中に入ると、美しい女性スタッフたちが待ち構えていた。