年下敏腕パイロットは想い焦がれた政略妻をこの手で愛して離さない
エレベーターの扉が静かに開き、通されたのは最高級のスイートルーム。広々としたリビングには大きな窓があり、その向こうには、雨に霞んだ東京の街が広がっている。
柔らかな絨毯の上を歩くたび、沈み込むような感触が伝わり、まるで別世界に来たような気分になる。
シャンパンゴールドを基調としたインテリアは、豪華でありながらどこか落ち着きがあり、奥には大きなベッドがひとつだけ。シルクのシーツが美しく整えられ、ヘッドボードには柔らかな間接照明が灯っていた。
そこに目をやった瞬間、心臓が跳ねる。
奏多君とあそこで一緒に眠るの?
現実を突きつけられたような気がして、心臓が早鐘を打つ。
「……望海?」
急に黙り込んだ私を不思議に思ったのか、奏多君が声をかける。
「ううん、なんでもない」
慌てて首を振ると、奏多君はそれ以上なにも聞かず、スーツのジャケットを脱いでソファにかけた。
「シャワー、先に使う?」
「えっ? あ、うん……じゃあ、先にお借りするね」
軽く頷いてバスルームへ向かう。でも、ドアを閉めた瞬間、大きく息を吐きだした。
――どうしよう。