年下敏腕パイロットは想い焦がれた政略妻をこの手で愛して離さない
「若林さん、あなたの対応、とても素晴らしいわね。こんなに丁寧に案内していただけるなんて、旅がもっと楽しみになりそう」
「お褒めの言葉をいただき、大変光栄です。ご出発までの時間が快適なものとなるよう、お手伝いできればと思います」
「そうね……では、一杯だけいただこうかしら。なにかおすすめの紅茶はあるかしら?」
婦人はメニューに軽く目を落としながら、私に視線を向けた。おそらく、普段から紅茶をたしなんでいる人なのだろう。
「はい、本日はこちらのダージリン・セカンドフラッシュがおすすめです。香りが豊かで、優雅な味わいをお楽しみいただけるかと思います」
「まあ、素敵ね。それをお願いするわ」
婦人の笑顔を見届けた後、私は丁寧な所作で紅茶の注文を取り、サービスカウンターへと向かった。そのあと、婦人の出発までお話をさせていただき、見送ると休憩の時間になっていることに気づく。