年下敏腕パイロットは想い焦がれた政略妻をこの手で愛して離さない
「私も奏多くんが、世界中の誰よりも好きだよ」
そう伝えると、目の前の奏多くんは、かなり驚いたように目を見開いた。そのあと、口元を手で覆うと、少し俯いてしまった。
「奏多くん?」
私からの告白は迷惑だった? そんなこともチラリと頭をよぎったが、彼の耳が赤く染まっているのを見て、私はつい笑ってしまった。
「望海から、その言葉をもらえるのはもっとあとだと思ってた……。うれしすぎる」
そう呟いた奏多くんに、私は少し拗ねたような表情をした。
「奏多くんは、私が気持ちもないのに、身体を許すような女だと思ってたんだ」
「違う、そうじゃなくて」
慌てたように私に視線を向けた彼に、初めて私からキスをする。
今度は動きを止めてしまった奏多くんに、私は満面の笑みで伝える。
「おかえりなさい」
私たちの帰る場所はここだと、もうわかっている。いろいろ遠回りもしたし、すれ違ったりもした。でも、今はきちんと彼の言葉を心から信じられる。
「ただいま」
そう言って奏多くんは、もう一度ギュッと私を抱きしめた。