キスはボルドーに染めて
「社長に意見して申し訳ありません。でも私は、社長にこのプレゼンを聞いていただかなければならないんです。新規企画をつぶしても良いほどの、信頼できる噂なのかお聞かせください」
「あなた、自分が何を言っているか、わかっているの……!? あなた自身の噂でしょう!?」
取り乱したように大声を出す美智世に、陽菜美は真っすぐな瞳を上げた。
「だからです!」
「は?」
「私の個人的なことで、蒼生さんの企画をつぶしたくない。一緒に協力してくださった社員の皆さんの気持ちを、無駄にしたくないんです!」
陽菜美の声が響き渡り、皆は息を飲んだように見つめている。
するとシーン静まり返った室内に、突然蒼生のあははという笑い声が響き渡った。
「蒼生……さん?」
不思議そうに見上げる陽菜美に笑顔を見せると、蒼生は静かに美智世の前へ出る。
「察するに、社長の聞かれた噂は事実を捻じ曲げた噂でしょう。彼女は決して人の道に外れたことはしていない。社長、どうぞ席についていただけませんか?」
蒼生の静かだが重みのある声に圧され、美智世が小さく後ろによろめいた。
「あなた、自分が何を言っているか、わかっているの……!? あなた自身の噂でしょう!?」
取り乱したように大声を出す美智世に、陽菜美は真っすぐな瞳を上げた。
「だからです!」
「は?」
「私の個人的なことで、蒼生さんの企画をつぶしたくない。一緒に協力してくださった社員の皆さんの気持ちを、無駄にしたくないんです!」
陽菜美の声が響き渡り、皆は息を飲んだように見つめている。
するとシーン静まり返った室内に、突然蒼生のあははという笑い声が響き渡った。
「蒼生……さん?」
不思議そうに見上げる陽菜美に笑顔を見せると、蒼生は静かに美智世の前へ出る。
「察するに、社長の聞かれた噂は事実を捻じ曲げた噂でしょう。彼女は決して人の道に外れたことはしていない。社長、どうぞ席についていただけませんか?」
蒼生の静かだが重みのある声に圧され、美智世が小さく後ろによろめいた。