スターリーキューピッド
ニコニコ笑顔で野菜を冷蔵庫に入れるヒロミさん。

テスト直前の外出ができるのも、ヒロミさんだからこそ。

もしこれがゲンジぃだったら、図書館以外は許されてなかったと思う。

恋バナしてたなんて言ったら、落雷どころか大噴火してただろうな。


「──ヒロミさんは、大切な友達がギクシャクしてたら、どう接する?」


アイスを完食後、床に正座し、質問を投げかけた。


「今日会った友達が、幼なじみの子と気まずい感じでさ」

「あらら。喧嘩でもしちゃったの?」

「っぽい。仲直りはしたそうなんだけど、若干よそよそしい空気を出してて。で、俺なりにアドバイスしてみたんだけど……」


数十分前に繰り広げた会話を振り返る。


『そのこと、四居さんは……』

『多分、知らないと思う。あいつは正義感強いから、知ってたら、「なんであんなことしたの」って言ってくるはずだから』
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